2006年8月 2日 (水)

本当のことは絶対言わない社内パソコン担当者の暗闇

本当のことは絶対言わない社内パソコン担当者の暗闇

前述したような「わからないことをわからない」と言えるパソコン担当者は「まれ」な人材です。こういう人は会社の「宝」です。

そもそも社長の会社に「すごいパソコン担当者」は来ないんです。普通に考えてみてください。コンピュータがすごく得意な人というのはやはりコンピュータ会社に行くわけです。

料理学校や美容師の専門学校に行く人はやはり、料亭とか美容院に勤めたりしますよね。コンピュータの専門学校を卒業したけれど、コンピュータ会社に行かない人やコンピュータ会社に勤めていたけど辞めて違う業界に行く人というのは、コンピュータには自信がなくなった人たちです。

しかし、そういう人たちでもコンピュータをよく知らない会社に入れば「一番」になれるわけです。社内システムの導入ともなれば中心人物となり開発会社にもいろいろな注文を出せます。

コンピュータ技術者として「?」レベルのパソコン担当者から指示されるソフトは、実際問題「?」なものが多いのです。しかし、開発会社は担当者から嫌われて意地悪されるのを恐れる余り、顔色を伺ったり重要人物として祭り上げたりします。するとシステムはどんどんおかしな方向に行ってしまうのです。

そしてシステムがある程度完成してきて社長が確認。すると社長が思っていた物とちょっと違う。するとすかさずパソコン担当者は開発会社に「これは前に言っていたはずですが」という伝家の宝刀で開発会社を斬りつけます。

言った言わないというのは、パソコン担当者の「自己防衛本能」と開発会社はわかっているので「すみません」と謝ります。

パソコン担当者の心の中はというと...
「そうだ!忘れてたよ。そういえばそうだったなぁ。でも言い忘れてましたとか勘違いしてました。なーんて認めちゃったら僕の立場がなくなっちゃうしな。」と心の中でほっとするわけであります。

株式会社セイショウシステムテクノロジー

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社内のパソコン担当者は「自分」のために開発する

社内のパソコン担当者は「自分」のために開発する

社長や実務の担当者が、開発会社との打ち合わせをする時に、パソコン担当者を同席させ「どうなの?」と聞く場面がよくあります。するとパソコン担当者は「そーですねー。こういうシステムですと...」。なーんて語り出すわけです。

まぁ建設的な意見ならいいんですが、こういう場合、社長には分からないように難しい言葉で「自分がラクになる方法」を提案することが結構あるんですよ。社長も「おっ。なかなかやるじゃないか!」なんて感じ。

もうひとつは、自分の重要性をアピールするために「こうしてもらわないと困ります。使い物になりません!」というパターンです。

こういうものってだいたい無理な物が多いんです。開発会社がうーんと唸らないと彼のポイントは上がりませんから。まぁ逆に開発会社も「それは難しいですが、やってみましょう!」と簡単なことをさも難しく言うこともありますから注意?が必要なんですけどね。

話がそれましたが、ここで問題なのは、こういうパソコン担当者からの意見というのは、実はどうでも良いことが多いんです。いやむしろ他に悪影響が出てしまうことさえあります。

開発会社も「こんな事したらむしろ大変なのになぁ」と気づいてはいるのですが、こういうことに対して「ダメです。」と言える開発会社はほとんどありません。

■株式会社セイショウシステムテクノロジー

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2006年7月 3日 (月)

社長のリーダーシップが無ければソフトは完成しない

ソフトを開発する上で一番大きな失敗原因は「決定する人がいない」という場合です。第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が情報システムを統合した際に起こった、みずほフィナンシャルグループのドタバタ劇などは、現場任せで誰も決定する人がいないという単純なことがすべての問題点でした。3行の頭取が宣言した「金融機関の経営における最優先事項はITである」という言葉は、みごとに的中しITを最優先しなかった同行に大きな問題が降りかかりました。

国内のTOPクラスの開発チームさえ、決定者がいないということだけで、こうしたゲテモノシステムを開発してしまうわけですから、中小企業ではこういうことは日常茶飯事です。うちは大丈夫と思っている社長。怒られてしまうから言わないだけかもしれませんよ。

よく失敗するのが、担当者に任せて開発し社長はその報告を受けるというパターンです。担当者にすべて任せてしまって社長が本当に「報告を聞くだけ」ならこれもありなのですが、よく知らないけれど口を出す社長というのが最悪のパターンです。大企業ならともかく、中小企業は必ず社長が担当者にならないとシステムはなかなかうまく進みません。なぜなら社員だと「自分で決めてしまって良いかどうかわからない部分がある」からです。

たとえば...
1.他の社員にとっては負荷が大きくなる場合
2.ソフトの開発費やハードウエアのコストが増える場合
3.社員の誰かの都合が悪くなり、自分の立場がなくなる場合
4.自分で決めてしまって責任を取らされる可能性がある場合

中でも、4番目が一番大きい問題点です。

社長と違って社員は「責任」というものを一番恐れます。マンガみたいに「自分が全ての責任を取ります!」なーんて人は存在しません。ゆえに担当者は社長、もしくはそれに近い人。自分の責任になっても立場が危うくならず、会社から追い出されることもなく、そのことで批判されることも無い人間でないと担当はつとまりません。

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2006年5月29日 (月)

社員は自分の居場所が無くなることを一番恐れる

ソフトの開発を開始すると社内パソコン担当者が辞めてしまう場合があります。
なんで辞めてしまうかというと、今まで何もしていなかったことが、ばれてしまうからです。

パソコン担当者は、簡単なことを難しい言葉やカタカナでごまかし、さも自分が社内の重要人物であるかのように振る舞います。社長や社員からも一目置かれ、あいつがいなくなったら大変だと思わせるような気むずかしい態度で、皆からの信用を集めます。

しかし実は社内パソコン担当者というのは、サーバが止まったときにリセットボタンを押す仕事とインターネットやLANが繋がらなくなったときにパソコンをいじる。というこの2つの仕事しかないわけです。

我々と仕事を一緒にできるレベルのパソコン担当者は「自分のレベル」をよく知っている人です。言い換えると「わからないことをわからない」と言える人です。こういうパソコン担当者は優秀です。コンピュータ業界は僕らのような専門家でさえついていくのが大変です。ですから社内で他の業務もやりながらというパソコン担当者が最新の知識や情報を知らなくても当然なんです。

しかし社内的な「見栄」で、我々と対決しようとするパソコン担当者もいます。こういう人は僕らを排除するために一生懸命。排除に成功するか、自分が辞めてしまうかどちらかということになります。

一番まずいパターンは、社内での自分の地位を守るために、協力せずに失敗させようとする場合です。嘘をついたり「あの開発会社はダメだ。なぜなら...」と得々と社長や社員を説得したりします。そして自分に都合がよい、自分のことをよくわかってくれている開発会社に変更しようとします。

こういった傾向はパソコン担当者に止まりません。システムが開発されることにより自分の仕事が無くなってしまうことを恐れる社員もいます。こうした人たちからも強烈にじゃまが入ります。

昔、交通量調査のソフトを開発した時のことです。交通量調査とは、たまに道路の脇にテーブルを置いて座っている人を見かけることがあると思います。あれが交通量調査です。

調査会社はたいていアルバイトを雇い、どんな車がいつ何台通ったかを所定の用紙に書き込んでいき集計を行います。交通量調査は一斉に行なわれる上、1枚の用紙に数百の項目があり数値が書き込まれています。この用紙が数百枚あるので集計は大変な作業になります。

当時OCR(スキャナーの一種。コピー機のような機械)を使って、手書きした紙を読み取ってデータに変換するソフトを作っていたため、交通量調査の会社役員から、集計ソフトを開発することが可能かどうか調べて欲しいという依頼がありました。

早速お伺いし、担当者を御紹介していただきました。このソフトの担当者は実際に交通量調査を担当している方です。この方は初めにお会いしたときから、役員の言うことに逆らうことはできないので、しぶしぶ協力するという態度。システムの導入には反対というのがありありとわかりました。

数週間後、テスト用システムが完成し、チェックをしてもらうためにお伺いしました。するとその担当者は用紙の数字欄1センチ四方の枠の中に3ミリくらいの小さい字を、はじっこのほうに書きました。理由は「アルバイトにくる人には、いろんな人がいる。きちんと枠一杯に書くように、指示しても小さい字を書く人もいる」ということでした。こちらもそういうことは想定外でしたが、読み取らせてみると難なく読み取りました。

次に「用紙が汚れることもある」と言い、鉛筆書きした用紙を袖でこすりました。これまた難なく読み取りました。すると突然用紙をくしゃくしゃに丸めました。「用紙がくしゃくしゃになってしまうこともある」ということです。こうなるとこっちも意地になります。

綺麗に用紙を伸ばしてセット。これまた読み取ってしまいました。最後には「交通量調査は雨の日も行うので用紙が濡れることもある」といって紙に水をかけてきて「コレ読み取れるか」という難問。これは無理かなと思いながらもやってみると、きちんと読み取れるではありませんか。

意気揚々と会社に引き上げ、1週間後その会社から連絡がありました。

「時期尚早のため導入を見送ります」とのことでした。

後からわかったことですが、その人には何人も部下がいて、このシステムを導入すると何人か解雇されてしまうということが、わかっていたそうです。そういった人たちを見殺しにはできないというのが理由のようでした。

役員には「使い物にはならない」という結論を伝えたようです。

社内には、システムが開発されると都合が悪くなる人たちが多数存在します。会社が大きくなればなるほど、その数は膨大な数になります。人はみな「今まで一番慣れた仕事を一番慣れたやり方」でやるのが一番スキなんです。

社長とは違って、良いとか悪いとか効率的とかそういうことはどうでも良いんです。慣れたやり方を破壊されることを一番嫌うのです。

システムの開発はこういう「変わらない人たち。変えようとしない人たち」との戦いでもあるわけです。

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社員も実は何を頼んだらよいかわからない

言うまでもなくソフトの開発は、開発先の社員との協力が必要です。協力というのは簡単そうに聞こえるかもしれませんが実はコレが大変。

営業部と管理部の主張が違う!というならまだしも、同じ部署のAさんの言うこととBさんが言うことが、まったく違うなんて言うことはザラにあるわけです。

また社内の対立などもあります。社内には開発を成功させて便利にしたいと考える「良い人」もいれば、開発が失敗して、自分が社内で有利な立場に立ちたいなどと考える「悪い人」もいます。

僕たちは、こうしたやっかいなことに首をつっこまざるを得ない場面に遭遇することも往々にしてあります。対立の矢面に立たされ、我々開発会社を通して、お互いが悪口を言い合うなんていうこともありました。

ソフト開発の半分はこうした社内の問題との戦いでもあるわけです。

そしてやっと開発がスタート。しかし、なかなかソフトの骨子が出来上がってこない。こういう経験をされたことのある社長は多いと思います。技術担当者に聞いてみると開発会社がなかなか仕様(ソフトの設計書)を出してこないとか、まぁだいたいこんないい訳をするわけです。

しかし実は「社員自身、何をどう作って良いかわからないので、開発会社に指示が全然出せない。ゆえにいつまでたっても開発会社が、ソフトの開発をスタートできない」ということが多いのです。

社員は「評論家」であっても「創造者」ではないのです。ゆえに指示できない。彼らができることは、今どうやっているかの話をできるくらいです。社長自身も「大きな声じゃ言えないがうちの社員じゃ仕組みを作ることはできないんじゃないかな」と言うことを、うすうす気づいているんじゃないですか。

そしてそういう社員から出てくる指示で完成するソフトは「社長に怒られないソフト」なんです。社長に「こうした場合はどうするんだ」と聞かれてもいいような場面を想定し、とにかくほとんど使わない機能、誰も見ない帳票を量産し万一に備えます。

こういうソフトは「社長に怒られない」という目標に向かっていますから、完成しても便利になったどうかは定かではありませんし、社員にとっても別にどうでもよいのです。

 こうしたソフト、つまり社員が何をどう作って良いかわからない場合や社長に怒られないソフトになりそうな場合に、僕は社長からだけ目標、目的を聞いて作ります。

社員の人には「今、何をしているか」以外に何も聞きません。

聞く必要がないからです。

こうなったら便利とかそんなことはどうでも良いのです。

こうなったら便利というのは「現行のシステムなら」とか「こういうやり方の場合」という前提条件があるからです。そもそも新しい物を作った場合、その前提が崩れることがあるわけですから、今からそういう要望を聞く必要はないわけです。ある程度基本的な物を作り、その後必要な物を追加していくということが必要です。

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コンピュータは安くなったのか

コンピュータは本当に安くなりました。今では数万円でも普通に使うには全く問題のないレベルのものがどんどんリリースされています。

それではシステム構築は安くなったのかというとこれはそういうわけではありません。

今まではハードウエアが3000万円、開発費は1000万円だったものが、今はハードウエアが1000万円、開発費が3000万円と逆になっているからです。理由はユーザー側の要求が高くなってきたからです。

十数年前までは、面倒な計算がちょこっとできて、印刷がペロッとできる。なんていうレベルのソフトでも大変喜んでもらえました。しかし今は違います。

社内の各部署の仕事を統合して計算するといった注文も当たり前になってきています。ゆえに開発時間も長く必要になり、高度な技術レベルを求められる場面も多くなってきています。

先日、新しい冷蔵庫を買いました。今まで使っていた冷蔵庫は10年以上前の物で当時10万円くらいで購入しました。そして今回買った冷蔵庫もやはり10万円でした。これだけいろいろな物が安くなっているのにどうして冷蔵庫の価格は下がらなかったのか。

それは今の冷蔵庫が求められている機能が10年前の物とは明らかに違うからです。昔の冷蔵庫は冷えればよい。ドアがいくつかあればよいといったレベルでした。しかし今はユーザーの要求が高度になり省エネで氷が自動的にできて、野菜が長持ちするような温度湿度調節...。といったようにどんどん付加価値が求められています。

価格が20万円、30万円するものも珍しくはありません。

では冷蔵庫はみな高くなったのかというとそういうわけでもなく、単純に冷えるだけで容量の小さい冷蔵庫は1、2万円でも買えるようになりました。つまり選択の幅が広くなったということです。良い物は限りなく高くなり、そうでないものは安くなる。

ソフトの開発にも同じことがいえます。たいしたことのないソフトや高度な要求をしなければレベルの低い開発者にも開発は可能ですし、たまに止まってもいいやくらいの軽い気持ちで頼むならソフトの開発を依頼しても安く作れると言うことです。

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日本にはすごい開発者はほんの一握り

 中小企業のソフトウエア開発やシステム開発に携わる人で、すごく優れた人が、そもそもいるのかと聞かれますと、お答えしづらいのですが、正直ほとんどいません。

「すごい開発者」というのは研究室や超大手会社の自社システムを開発するために雇われていますから、他社のソフトをつくるといったことは行っていません。

しかも日本はすごい開発者が育ちにくい環境にあります。

 世界の「すごい」開発者の給与は、日本円でだいたい年収2000万円から3500万円くらいです。ゆえにこうした優秀な人たちにもし、社長の会社のシステムを作らせたら、とんでもない金額になってしまいます。

また日本の年功序列型の組織にも合わなくなってしまいます。課長は月給30万円で平社員の開発者が200万円というのは日本の社会ではまだまだ受け入れられません。

そういったこともあり日本の中小企業向けシステム開発に携わる人たちは「ソコソコ」の人が多いわけです。

たまに「底底」の人もいるので注意が必要ですが...。

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安く作るとどういう問題が起こるか

ソフトはいくらで作れるのかということが、よく問題になるのですが 「この程度のシステムなら***万円くらいでつくれるんじゃないの」というようなエーカゲンなことを言う人がよくいます。

たいていはパソコンをちょこっと知っているくらいの人が多いんですけど。

まず基本的にソフトの開発には最低500万円位の予算が無いと開発が破綻するか、いい加減な物ができあがることが多いと思います。

ソフト開発会社の人件費を考えてみますと、月給残業代合わせて50万円の給与をもらっているプログラマで、ボーナスが年間4ヶ月なら年収800万円。会社負担分の社会保険関連が13パーセント程度で年間100万円くらい。つまり交通費や他の経費がまったく無い状況でも900万円必要なわけです。

 ゆえにたとえば300万円のソフトというと利益ゼロの状態で4ヶ月で作成できるシステムとなります。ここに営業マンの給与や打ち合わせ費用、会社の利益をのせるとなると、1ヶ月以内に完成させなければなりません。つまり8時間×20日=160時間で完成するソフトとなります。すごく簡単なソフトなら別ですが、それでもプログラムの修正などはあると思います。ゆえに1から作って160時間で完成するソフトは実際には、あり得ないわけです。

 でもそういう会社が無いわけではありません。そういう会社は人件費がすごく安いんです。そういう人はどういうプログラマなのか...。想像してみてください。ちょっと恐ろしいので僕なら頼まないですね。

前の話ではありませんがどんな「ハンバーグ」ができあがるか分からないですし、

最悪、お店(?)が倒産という一番困るパターンになるかもしれません。

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ハンバーグとソフトは限りなく安く作れる

 料理のことはよく分からないんですが、知り合いのコックに聞いたところハンバーグという料理は、高くも作れるし、安くも作れるそうです。ソフトにもそんなところがあります。

「じゃ、安い方がいいや」

とお考えになるかもしれませんが、ハンバーグ同様「美味い」「まずい」があるのでご用心。

 もし貴方が「とにかく安くハンバーグを作ってくれ」といわれたらどうします?僕ならとにかくスーパーで一番安い肉を買ってきて、そのへんのアルバイトを雇って料理の本を見ながら作らせます。

形だけは綺麗につくります。格好悪いですからね。

もし失敗したら近所のスーパーで買って来ちゃいますけど。
どうですか貴方も同じ考えですか。

 ソフトも同じです。自社では受けられないような安いソフト開発の場合、外注で安いところにやらせます。安いと言うことは腕もそれなりです。原因はよく分からないけど、パソコンが止まっちゃうことがあるソフトとか、何人かで入力していたら突然遅くなったり、動作がおかしかったので電源を入れ直したら治った。

なーんていうソフトは全てコレです。

魚肉、小麦粉、防腐剤、添加物がテンコモリの「ビーフハンバーグ」みたいなソフトですな。

 通常こういう場合、開発会社は「不安定ですね」なんていうわけですが、不安定というのはソフトの場合あり得ないんですよ。ソフトは野生動物じゃないんですから、突然いなくなっちゃったり、群れからはぐれたりしないんですよ。なにか理由があるわけです。でもその理由が分からないんですよ、作った本人さえも。そして最後は、データが壊れちゃって全てパー。

開発会社はいろんな言い訳をしたあと最後に「もう一度入力し直してください」。と言います。まっ結局ソフトを安くした分だけ自社の人件費、つまり作業が止まったときや再入力時の時間による人件費が高くなるわけですな。

 こういう「職人」が作ったソフトを美味しく食べられる人が、日本にはたくさんいるのが救いといえば救いですが。

えっ「うちのソフトは高いのに同じことが起こっている」ですって?。

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つくれないソフトもある

 いくらコンピュータが万能とは言っても作ることができないソフトも存在します。たとえば太平洋に何頭イルカがいるか?のように人間でも計算できないものはやはりコンピュータでもできません。また社会的にデータが明らかにできないような情報を必要とする物はやはりコンピュータといえど処理はできません。

 このへんはまぁ当たり前の世界なのですが、問題なのは発注者もどうしたらよいかわからなくなってしまっているソフトの開発です。「とにかく作ってくれ」というソフトです。「今こんな感じになってて、データもめちゃくちゃでわからなくなっちゃった。なんとかしてくれ!」というソフトです。こういうソフトになると僕のようなソフトウエアプロデューサーでもかなり難関です。

なぜならこういう社内でも破綻している仕組みを単純にソフト化すると、ソフトを開発する前よりもむしろ手間がかかってしまったり、計算が合っているかどうかさえ、誰もわからないようなブラックボックスソフトになったりします。

こういったソフトは、まず社内の業務ロジックから開発しなければなりません。コンピュータに頼るよりまず社内整備から始めなければなりません。手作業で社内の仕組みをつくりそれが正しく機能するか検証してから開発を行います。これはソフト開発能力とコンサルティング能力の双方に高いスキルが必要です。

コンピュータは人間がやっていることを便利にすることはできても、人間ができないことはやはりコンピュータもできないと考えてください。

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