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2006年5月29日 (月)

社員も実は何を頼んだらよいかわからない

言うまでもなくソフトの開発は、開発先の社員との協力が必要です。協力というのは簡単そうに聞こえるかもしれませんが実はコレが大変。

営業部と管理部の主張が違う!というならまだしも、同じ部署のAさんの言うこととBさんが言うことが、まったく違うなんて言うことはザラにあるわけです。

また社内の対立などもあります。社内には開発を成功させて便利にしたいと考える「良い人」もいれば、開発が失敗して、自分が社内で有利な立場に立ちたいなどと考える「悪い人」もいます。

僕たちは、こうしたやっかいなことに首をつっこまざるを得ない場面に遭遇することも往々にしてあります。対立の矢面に立たされ、我々開発会社を通して、お互いが悪口を言い合うなんていうこともありました。

ソフト開発の半分はこうした社内の問題との戦いでもあるわけです。

そしてやっと開発がスタート。しかし、なかなかソフトの骨子が出来上がってこない。こういう経験をされたことのある社長は多いと思います。技術担当者に聞いてみると開発会社がなかなか仕様(ソフトの設計書)を出してこないとか、まぁだいたいこんないい訳をするわけです。

しかし実は「社員自身、何をどう作って良いかわからないので、開発会社に指示が全然出せない。ゆえにいつまでたっても開発会社が、ソフトの開発をスタートできない」ということが多いのです。

社員は「評論家」であっても「創造者」ではないのです。ゆえに指示できない。彼らができることは、今どうやっているかの話をできるくらいです。社長自身も「大きな声じゃ言えないがうちの社員じゃ仕組みを作ることはできないんじゃないかな」と言うことを、うすうす気づいているんじゃないですか。

そしてそういう社員から出てくる指示で完成するソフトは「社長に怒られないソフト」なんです。社長に「こうした場合はどうするんだ」と聞かれてもいいような場面を想定し、とにかくほとんど使わない機能、誰も見ない帳票を量産し万一に備えます。

こういうソフトは「社長に怒られない」という目標に向かっていますから、完成しても便利になったどうかは定かではありませんし、社員にとっても別にどうでもよいのです。

 こうしたソフト、つまり社員が何をどう作って良いかわからない場合や社長に怒られないソフトになりそうな場合に、僕は社長からだけ目標、目的を聞いて作ります。

社員の人には「今、何をしているか」以外に何も聞きません。

聞く必要がないからです。

こうなったら便利とかそんなことはどうでも良いのです。

こうなったら便利というのは「現行のシステムなら」とか「こういうやり方の場合」という前提条件があるからです。そもそも新しい物を作った場合、その前提が崩れることがあるわけですから、今からそういう要望を聞く必要はないわけです。ある程度基本的な物を作り、その後必要な物を追加していくということが必要です。

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